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日本感情心理学会会員の皆様

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・日本感情心理学会 ニューズレター
 ・No. 59 (2015年2月24日)
・発行/著作権:日本感情心理学会事務局
・問い合わせ先:jsre-post@bunken.co.jp
・担当:日本感情心理学会事務局長 有光 興記
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【ヘッドライン】
1.  2015年感情心理学会第23回大会テーマ・企画について
2.  2014年度 第8回感情心理学会セミナーについて
3.  2015年度 第9回感情心理学会セミナーについて
4.  「第32回感情と情動の研究会」開催のご案内
5.  Emotoin Review の情報
6.  書評 中野信子・澤田匡人(著)「正しい恨みの晴らし方」
7.  Boston Emotion Diary

感情心理学研究 最新号へのアクセス:Vol. 22(2014) No. 1
原著,短報,資料論文がご覧いただけます。
第22回宇都宮大会プログラムもご覧いただけます。
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jsre/-char/ja/

【1】から【3】まで,学術プログラム委員会(委員長:湯川先生)よりご報告
があります。

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【1】2015年感情心理学会第23回大会テーマ・企画について
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2015年感情心理学会第23回大会テーマ・企画 (大会長:永房典之先生)
大会メインテーマ 「社会性と感情」

大会企画シンポジウム(2件)
1 「感情と社会性の発達」
話題提供者: 
板倉昭二先生(京都大学)
久保ゆかり先生(東洋大学)
渡辺弥生先生(法政大学)
指定討論者: 遠藤利彦先生(東京大学)

2 「感情の脳科学と神経基盤」
話題提供者: 
石田裕昭先生(東京都医学総合研究所)
日道俊之先生(京都大学)
高橋英彦先生(京都大学)
指定討論者: 大平英樹先生(名古屋大学)

若手企画(1件)
企画者: 藤原健先生(大阪経済大学)

詳しくは,近日中に公開されるHPをご参照ください。

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【2】2014年度 感情心理学会セミナーについて
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2014年度 感情心理学会セミナー (幹事:北村英哉先生)
日時: 4月18日(土) 13:00~17:00
場所: 関西大学千里キャンパス
セミナータイトル:感情と無意識
セミナー講師:
下田俊介先生(東洋大学)
川上直秋先生(日本学術振興会)
渡邊言也先生(日本学術振興会)

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【3】2015年度 感情心理学会セミナーについて
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2015年度 感情心理学会セミナー (幹事:有光興記先生)
日時: 6月5日(金) 19:00~20:00
場所: 京都市内(予定)
セミナータイトル:New Perspectives on Psychotherapy: Emotion Regulation,
 Neuroscience, and Culture.
講演者:Stefan G. Hofmann 教授
(Director, Social Anxiety Program. Professor of Psychology, Boston University)
アブストラクト:
This presentation will provide an overview over some exciting new developments
in psychotherapy that include recent findings from diverse disciplines, such as
emotion research, affective neuroscience, psychopharmacology, and mindfulness
strategies, tailored to individuals with different cultural background. These 
approaches improve upon existing treatments by offering strategies to: 
(1) enhance specific treatment techniques, (2) augment strategiesusing
pharmacological agents, and (3) predict treatment outcome with neuromarkers.
Some of these strategies utilize emotion regulation strategies, others 
Includestrategies that are rooted in neuroscience to improve the learning during
therapy using cognitive enhancers and to predict treatment outcome using 
imaging techniques.I will conclude that future psychotherapy
is a science-based and personalized approach that incorporates emotion 
regulation strategies, affective neuroscience,and the biological correlates of 
affective states and cognitions.


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【4】「第32回感情と情動の研究会」開催のご案内
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「第32回感情と情動の研究会」開催のご案内

                                     同志社大学心理学研究科 白井真理子

この度、「第32回感情と情動の研究会」を下記の要領で開催致します.
どなたでもご参加できますので、お誘い合わせのうえ多数の方のご参加をお待ち
申し上げます.

            -記-

開催日時 2015年 3月7日(土) 13:20-18:00

場所 同志社大学今出川キャンパス 良心館 410教室

   京都市営地下鉄烏丸線『今出川』駅よりすぐ

http://www.doshisha.ac.jp/information/campus/access/imadegawa.html
http://www.doshisha.ac.jp/information/campus/imadegawa/imadegawa.html

参加費 無料
    但し、研究会終了後、有志で懇親会を行います。

<発表演題>
13:30~14:45「情動価の測定による社会情動的選択理論の証明」
             同志社大学大学院心理学研究科 木村 年晶 氏

15:00~16:15「感謝表出形態についての検討
              ―被表出者が「感謝された」と感じる行動とは―」
               就実短期大学幼児教育学科 蔵永 瞳 氏

16:30~17:45「ストレスフルな体験における意味づけ過程の検討」
         筑波大学大学院人間総合科学研究科 上條 菜美子 氏

主催:
「感情と情動の研究会」 鈴木直人(同志社大学心理学部)

連絡先: 白井 真理子
     mail: eko1003@mail2.doshisha.ac.jp(@は全角になっています)
     TEL: 0774-65-8214 (鈴木研究室)

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【5】Emotoin Review の情報
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ISREの「Emotion Review」の一部は,会員でなくてもWEBで読むことができま
す。
例えば,最新の論文として,Laith Al-Shawaf氏による
「Human Emotions: An Evolutionary Psychological Perspective」が閲覧可能
です。
http://emr.sagepub.com/content/early/recent

そして,ご関心を持たれた方は,感情の国際学会に参加してはどうでしょう。
来年の7月にスイスのジュネーブで開催されます。
http://www.isre2015.org/

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【6】書評 中野信子・澤田匡人(著)「正しい恨みの晴らし方」
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駒澤大学 有光興記
 「うらめしや~」。夏なら涼しくなれるこの言葉も,2月現在ではやや寒い。こ
んな自ら「恨んでいる」という表現は,日常生活ではまず耳にしない。しかし,
本書は我々が日頃から恨んでいて,恨みを晴らしたいと思っていることを再認識
させてくれる。
 澤田匡人氏は,「妬み」の研究で著名であるが,近年は「恨み」や「シャーデ
ンフロイデ」(他者の不幸に対する喜び)でも研究を進めている。まずは,澤田
氏が心理学の視点から執筆した章について,概観してみたい。
 第1章の「恨まずにはいられない」は,新書らしい少し驚かせるようなタイト
ルを持つが,内容は反芻,見返し,復讐,代理報復などの怒りの研究の紹介が中
心で,シャーデンフロイデと恨み傾向に関する研究にも触れられている。
 第2章「妬みと羨みの心理学」より,澤田氏の言葉の切れ味が増している。「
フェイスブックはさしずめ『妬みの展覧会』」というのは,多くの恨みを持つ読
者の共感を呼び,一部のリア充を氷つかせることだろう。また,手が届くか,届
かないか(獲得可能性)という要因で,羨みと妬みが紙一重であることを理解さ
せてくれる。
 第4章「正しさにこだわる人たち」では,正義を掲げながら他者に制裁を加え
る不思議について,必殺仕事人やゴシップから,いじめを例に述べられている。
好ましく思っていない人がいじめられたときの「ざまあみろ」という気持ち,い
じめられて当然といういじめの正当化の心理については,本書で初めて目にする
人も多いだろう。
  第6章の「愛が憎しみに変わるとき」では,既読スルーによる報復,リベンジ
ポルノ,ストーキングなどが,妬みや恨みによって引き起こされることが示され
る。ストーカーの心理を「自分の考えや立場を正当化させ,自分の中の正義を盾
にして相手を批判し続けます」と論じているのは,第4章からの連続した解釈で
大変興味深い。
 さて,脳科学については中野信子氏がまとめている。また,中野氏は進化心理
学の解釈も取り入れており,澤田氏の教育,臨床的心理学的知見と中野氏とのコ
ンビネーションは絶妙で,本書に新書に留まらない入門書としての位置づけを与
えている。
  第3章の「妬みを感じるとき,脳では何が起こっているのか」では,嫉妬と妬
みに関するfMRIの研究が述べられている。妬みが強いほど,シャーデンフロイデ
も高くなることが,脳内メカニズムでも説明されており,説得力に富む内容であ
る。
  第4章の「正義という名の麻薬」では,道徳的攻撃の快感について,ミルグラ
ムやジンバルドーなど様々な実験を交えて述べられている。若干脳科学の知見が
物足りないが,今後の課題ということだろう。
  第7章の「嫉妬の脳科学」は,殺意を伴う嫉妬の例として,「アマデウス」,
「娘道成寺」,「危険な情事」,「ミザリー」,「ロベルトは今夜」が挙げられ,
男女差についても触れられている。非合理的な親切といじわる行動(懲罰)がな
ぜ起こるのかについては,脳科学の知見が述べられており,そこから「ヒトは
生き残るために,いじわるを積極的に身に着けてきた可能性さえあるのです」と
論じているのが,本書における中野氏の1つの結論に思えた。
  続く第8章の「ネガティブ感情の意味」でも,「共同体を壊すような個人の行
動を,処罰を与えて抑制する必要があります。実は,そのために,妬み感情やシ
ャーデンフロイデが使用されるのです」とまとめられている。そして,「人間と
いう病」という節で,中野氏は「脳のことを,・・・諸悪の根源であり,・・・
おそろしく拙劣でバグだらけの器官のように見える」と論じている。この真意は
ぜひ読んで確認してほしい。
 最後に対談があり,著者らの妬みに満ちた子ども時代のことが語られている。
これを読むだけでも一読の価値ありである。また,本書を通じて「正しい恨みの
晴らし方」はあまり語られないが,最後に中野氏が「優雅な生活が一番の復讐で
ある」と言うのに対して,澤田氏が「小さな満足を積み重ねていく方がずっと大
切」と述べているのが,なかなか面白い。
 本書は,多くの科学的知見から我々の知的好奇心を刺激すると同時に,日常生
活に潜む「恨み」について考えさせてくれる,「恨み」の心理学の好著と言える
だろう。本書は,もう売れに売れているらしいが,もっと買ってみて,優雅な生
活を送る著者らを妬んで恨んでみようではないか。そして,「正しい恨まれ方」
という本の出版を期待しよう。「うらめしや~」。

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【7】Boston Emotion Diary 
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12月や1月はまだ寒くない。2月こそ冬である。ボストンでは,そう思わせる豪雪
ぶりで総積雪量が歴代1位になりました。電車が3日連続で運休するなど,混乱し
ています。さて,そんな雪の中,ボストン大学(Boston College)のRussell先生の
ところを訪問してきました。恥や罪悪感,嫌悪などについて,議論ができてよかっ
たです。感情を研究している大勢の学生,院生に大いに刺激されました。
Russell先生は,昨年日本心理学会で来日されて,学会や京都での思い出を笑顔
で語られていました。先生にインタビューを実施しましたので,翻訳ができ次第,
ご報告いたします。

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