ニューズレター

日本感情心理学会会員の皆様

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 ・日本感情心理学会 ニューズレター
 ・No.177(2024年7月10日)
 ・発行/著作権:日本感情心理学会事務局
 ・問い合わせ先:jsre-post@as.bunken.co.jp
 ・担当:日本感情心理学会広報 蔵永瞳
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ヘッドライン
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【1】日本感情心理学会第32回大会 参加記
【2】第18回 未来を強くする子育てプロジェクト
【3】エモーション・スタディーズ(ES)特別号の募集について
【4】情報トピックス


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【1】日本感情心理学会第32回大会 参加記
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先日開催された日本感情心理学会第32回大会について、小林亮太さん(福岡県立大学)、
隅田莉央さん(東京大学)、溝脇風子さん(京都大学)から参加記を書いていただきましたので、以下に
掲載致します。

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■参加記1 隅田莉央(東京大学)

東京大学大学院人文社会研究科修士年の隅田莉央です。このような貴重な機会をいただき、ありがとうご
ざいます。
私は、初めて感情心理学会に参加させていただきました。参加記として、本大会の全体的な印象と、私個
人として感じたことの点について述べさせていただきます。

①本大会の全体的な印象について
複数のセッションが同時並行で進行しないため、オーディエンスが各セッションに集中できる点がとても
魅力的でした。口頭発表では、院生も質問しやすい温かい雰囲気で、質疑も含めて楽しむことができまし
た。本大会では、スポーツ心理学×感情が一つの重要テーマであったと思います。シンポジウムや特別
講演を通して、スポーツが感情の研究対象としてこんなにも適しているのか!とハッとさせられました。
動機づけ、感情の生起、人々の相互作用など感情に関わる一連の事象が詰まっているスポーツを対象とし
た感情研究の発展可能性を強く感じました。

②私個人として感じたこと
私は社会心理学研究室に所属し、後悔感情の研究をしています。教育心理、臨床心理、スポーツ心理、
消費者心理など様々な分野から感情を研究している人々が集まると、興味を持つ切り口が分野によって
異なっている点が面白いと感じました。私は、人々の相互作用など、個人内の感情の役割を超えた
ダイナミクスに面白さを感じるので、社会心理学の観点から感情を研究しているのだなと改めて思いま
した。ある分野にとっては、当たり前な切り口であっても、他の分野にとっては新しい切り口になること
もあるため、感情を通して隣接分野と共同で研究をしていくことも、とても面白そうだと思いました。

今回人での学会参加でしたが、院生や先生方と交流することができ、とても充実した経験をさせていただ
きました。最後に、本大会にご尽力くださった皆様に心より感謝申し上げます。

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■参加記2 溝脇風子(京都大学)

この度,日本感情心理学会第32回大会の参加記を書かせていただくことになりました,京都大学大学院
教育学研究科の溝脇風子です。今年修士課程に入学し今回の大会が初めての学会への参加であり,発表
でした。

私はポスター発表で切なさ感情について発表させていただきました。発表前は自分の発表を見に来てく
ださる方がいるのか不安に思っていましたが当日は多くの方が次々と発表を聞きに来てくださいました。
今まで学内にとどまっていた自分の研究が,初めて公的に開かれたものとなる感覚は,なかなか味わえ
ない興奮でした。とてもたくさんのご意見やご助言を頂き,今後自分の研究を進めていくうえでのヒント
や学びを得ることができました。終始あたたかい雰囲気の中で先生方に自分の研究を見ていただくことが
でき,研究において新たな観点や学びを得る喜びを改めて感じました。

ほかの先生方の研究発表を聞くこともとても刺激的な体験でした。今までこのように最新の研究に一度に
触れることのできる機会がなかったので,自分の研究と関連しているかどうかに関わらず大変興味深く,
自分は感情にかかわる心理学の研究が好きなんだということを実感しました。さまざまな研究に触れたこ
とで,今後の研究につながる多くのヒントを得ましたし,興味の幅も広がりました。

最後に,様々な先生方に初めて直接お会いできたことがとても嬉しかったです。これまで、お名前だけを
拝見していた先生方に,直接お会いしお話しすることができただけでなく、自分の研究まで見ていただく
貴重な機会をいただき大変ありがたく思っています。
来年の学会でもお会いできることを楽しみにしています。

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■参加記3 小林亮太(福岡県立大学)

今回の感情心理学会では,プレカンファレンスから懇親会までフルに参加することができ,非常に充実し
た時間を送ることができました。スポーツメンタルトレーニングについてのプレカンファレンスでは,
大阪体育大学の新入生アスリートを対象に行っているサポートプログラムの理論面と実践について,わか
りやすいご発表を拝聴しました。ワークショップを交えながらのご発表であり,参加者同士での交流や
質問をしやすいようなお心遣いも嬉しかったです。「感情とは何か」についてのプレカンファレンスは
Scarantino教授の新しい感情理論をはじめ,様々な感情理論について学び,研究対象とする感情につい
て考え直す良い機会となりました。このわかりそうでわからないところが感情理論の面白さだなと再認識
するとともに,「感情」の研究を始めたときの純粋な楽しいという気持ちを思い出すことができました。

今年は私たちのグループで以前より翻訳・検証を進めている内受容感覚尺度 (BPQ) の別バージョンにつ
いてのポスター発表を行いました。実際に翻訳した尺度を使ってくださっている先生からフィードバック
をいただけたり,同じく尺度作成をしている先生と限界点やその解決策について様々な議論をしたりする
ことができました。感情心理学会での発表は専門や背景が違ったとしても,感情という共通語を用いて
議論を深めたり,広げたりできるところが魅力だと感じました。

第30回大会の参加記にて榊原良太先生が「本学会のポストカンファレンス」と形容されている懇親会にも
参加しました。いつも論文でお見かけする先生方が勢揃いされているので毎回最初は緊張しているのです
が,興味深いお話や美味しいご飯に囲まれるうちに緊張も解け,楽しい時間を過ごすことができました。
若手の先生方ともたくさんお話をすることができ,近況についての話で盛り上がったり,情報交換したり
することができました。今思い返せば,私が院生時代に初めて参加した懇親会も感情心理学会でしたし,
若手でも参加しやすい雰囲気は感情心理学会の魅力の1つかもしれません。

最後になりますが,手塚洋介先生をはじめ,今大会にご尽力された皆様に心より感謝いたします。来年度
の学会を楽しみにしつつ,研究を頑張っていきたいと思います。


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【2】第18回 未来を強くする子育てプロジェクト
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スミセイ女性研究者奨励賞についてお知らせがありました。
対象は、現在、育児のため研究の継続が困難な女性研究者および、子育てをしながら研究を続けている
女性研究者です。
他の応募要件や応募方法等、詳細は以下URLをご覧ください。
https://www.sumitomolife.co.jp/about/csr/community/mirai_child/women/bosyu.html
募集期間は、2024年7月8日(月)~ 9月9日(月)必着 です。


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【3】エモーション・スタディーズ(ES)特別号の募集について
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ES誌は「感情心理学研究」とは別に,「JSRE」が発行している学術雑誌です。
執筆候補者は会員に限定されないため,より学際的なテーマを企画可能です。

特別号(Si号)は定期発行分とは別に,随時募集しています。
科学研究費等の研究成果や,シンポジウム等の発表内容の公刊にご活用下さい。
会員の皆さまのご応募をお待ちしています。

募集要領・必要経費などの情報はこちら→ http://jsre.wdc-jp.com/emotion.htm

ES編集委員会


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【4】情報トピックス
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ここでは、感情心理学に関わる国際会議等、感情心理学の研究をされておられる方向けの情報をピック
アップしてお伝えします。

◆論文情報
感情心理学の論文で新たに公開されたものをピックアップしてご紹介します。
【情報収集協力:福田哲也】

■Affective Science誌
Online first articles:Culture and Aweなどのテーマで、新しく論文が公開されています。公開され
た論文情報は下記からご覧ください。
https://link.springer.com/journal/42761/online-first
Volumes and issues:既刊・新着の巻号情報は下記からご覧ください。
https://link.springer.com/journal/42761/volumes-and-issues

■Emotion誌
Online first articles:Interpersonal emotion regulationなどのテーマで、新しく論文が公開され
ています。公開された論文情報は下記からご覧ください。
https://psycnet.apa.org/PsycARTICLES/journal/emo/onlinefirst
Volumes and issues:既刊・新着の巻号情報は下記からご覧ください。
https://psycnet.apa.org/PsycARTICLES/journal/emo/

■Emotion Review誌
新着論文(OnlineFirst):以下のような論文が新たに公開されています。
On How to Develop Emotion Taxonomies
Affective Ruptures: A Pragmatist Approach
論文情報は下記からご覧ください。
https://journals.sagepub.com/toc/EMR/0/0
Current issue:既刊・新着の巻号情報は下記からご覧ください。
https://journals.sagepub.com/toc/EMR/current


◆国際会議情報
感情心理学関係の学会が今後、以下の日程で開催されます。詳細については以下URLをご覧ください。
※前号からアップデートされた情報には、冒頭に【NEW!】がついています。
【情報収集協力:吉野優香】

IACCP (International Association for Cross-Cultural Psychology)
2024 IACCP International Congress
August 5-9, 2024
Bali, Indonesia
https://www.iaccp.org/inspire_events_categories/iaccp-conferences/

ECP (European Conference on Personality)
ECP21
August 6-9, 2024
Humboldt-Universität zu Berlin, Germany
https://ecp21berlin.org/frontend/index.php
・Last minute registration (7/30, 2024)

ICPS (International Conference on Psychological Sciences)
ICPS 2024
October 28-29, 2024
Los Angeles, United States
https://waset.org/psychological-sciences-conference-in-october-2024-in-los-angeles
・Final Paper (Camera Ready) Submission & Early Bird Registration Deadline (9/30, 2024)

【NEW!】SPSP (Society for Personality and Social Psychology)
SPSP2025
FEBRUARY 20–22, 2025
DENVER, COLORADO
https://spsp.org/events/annual-convention
・Poster submissions close (9/12, 2024, 11:59 PM PT)
・Registration open (10/10, 2024)
・The early bird registration discount end (1/16, 2025)

【NEW!】SANS (Social & Affective Neuroscience Society)
SANS 2025
April 23– 26, 2025
Chicago, USA
https://socialaffectiveneuro.org/conference/
・Abstracts and Travel Awards open-close (9/16, 2024 - 11/17, 2024)
・Registration open (11/7, 2024)

SAS (Society for Affective Science)
2025 SAS Annual Conference
March 20-22, 2025
Portland, Oregon, USA
https://society-for-affective-science.org/2025-sas-annual-conference/
・Abstract submissions close (Nov, 2024)

Association for Research in Personality
ARP 2025
June 25-29, 2025
Hotel Orrington, Evanston, Illinois, USA
https://www.personality-arp.org/conference/

ECP (European Congress of Psychology)
The 19th European Congress of Psychology (ECP 2025)
July 01-04, 2025
Paphos, Cyprus
https://ecp2025.eu/
・Call for abstracts (7/1, 2024)
・Abstract Submission Deadline (12/31, 2024)

IPPA (International Positive Psychology Association)
9th IPPA World Congress on Positive Psychology
JULY 2-5, 2025
Brisbane, Australia
https://ippanetwork.org/ippa-world-congress/

IOP (International Organization of Psychophysiology)
The 22nd World Congress of Psychophysiology (IOP2025)
July 8 - 11, 2025
Krakow, Poland
https://iop2025.pl/
・call for abstracts deadlines (1/31, 2025)

【NEW!】AASP (Asian Association of Social Psychology)
AASP 2025
July 10-12, 2025
Monash University, Malaysia
https://asiansocialpsych.org/conferences/


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◆その他、以下もご活用ください。
・感情心理学研究バックナンバー
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jsre/-char/ja/
・エモーション・スタディーズ バックナンバー
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/ems/-char/ja/
・日本感情心理学会Twitter
https://twitter.com/jsre_pr
・日本感情心理学会HP
http://jsre.wdc-jp.com/

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★ニューズレター配信日:毎月10日
★記事掲載依頼受付期限:毎月5日
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