日本感情心理学会第29回大会の概要
- 開催日時:
- 10月30日(土)・31日(日)
- 開催形式:
- オンライン
- 学会テーマ:
- 「感情の陰陽」
本大会では、学会テーマに基づき2つのシンポジウムを企画しました。
シンポジウム陰
「穢れ-その生物学的基盤、宗教性、精神的健康との関わり-」
シンポジウム陰では、「穢れ」に焦点を当てます。穢れは、宗教・文化的な概念であり、嫌悪などの感情とも密接に関わることが知られています。また、穢れは、感染の忌避という生物学的な機能との関連も指摘されており、宗教・文化的なレベルから、生物学的なレベルまで広がりをもつ、人にとって本質的な概念と言えます。このシンポジウムでは、宗教・文化の観点から北村英哉先生(東洋大学)に、宗教性の発達と精神的健康の観点から松島公望先生(東京大学)に、行動免疫と嫌悪の観点から岩佐和典先生(大阪府立大学)に話題提供をいただきます。指定討論は、生理心理学の視点から大平英樹先生(名古屋大学)にお願いしています。穢れについて、生物学的なレベルから宗教・文化的なレベル、さらには精神的健康との関わりまで含め、多角的な議論を展開することで、穢れについて統一的な見解からの理解を深める機会にできればと思います。
シンポジウム陽
「美しさ-神経美学、ノスタルジア、ポジティブ感情の観点から-」
シンポジウム陽では、「美しさ」に焦点を当てます。私たちは、芸術作品の鑑賞、過去の懐古、雄大な自然を望む際など、さまざまな内外の事象に対して美しさを覚えます。そして、多くの場合、この美しいと感じる経験には、ポジティブな感情が伴います。このシンポジウムは、神経美学の観点から石津智大先生(関西大学)に、ノスタルジア研究を中心として小林正法先生(山形大学)に、さらに、ポジティブ感情研究と臨床心理学の観点から菅原大地先生(筑波大学)に話題提供をいただきます。指定討論は、感情・身体論の視点から湯川進太郎先生(白鷗大学)にお願いしています。美しさについて、基礎から応用まで幅広い観点からの話題提供、討論を交えることで、美しさについての理解を深める機会にできればと思います。
日本感情心理学会第29回大会準備委員会の組織
- 大会準備委員長
- 澤田 匡人(学習院女子大学)
- 副委員長
- 関谷 大輝(東京成徳大学)
- 事務局長
- 木村 健太(産業技術総合研究所)
- 顧問
- 石川 隆行(宇都宮大学)